chapter 05

ローマのピザ、その他/イタリア編2

イタリア国内でナポリと並んで有名なのがローマピザでしょう。その見た目には明らかな違いがあり、非常に特徴的です。
ひと言でいうと「とても薄い生地」がローマピザの特徴です。ひととき日本でも「実はイタリアのピザは生地がすごく薄くて、宅配ピザのような生地はアメリカンである」と言われていた時期があり、その事によって「クリスピー(イタリアンクラスト)」生地ができたほどですが、実は多くの観光客が行く"ローマ" でピザを食べると薄い生地のピザを食べる事になり、ある意味正しく、ある意味間違っている話が蔓延したのだと思われます。

実はこの薄い生地には理由があります。ローマで大変有名な「Baffetto」というピッツェリアではいつもお客さんで賑わっていますが、実際にお客さんが集まり出すのは夜の8時過ぎ。彼らは家で既に夕食を食べてる人が多く、その後友達と会ってお話を愉しむために外に出て、ピッツェリアに集うというパターンが多いようです。つまりおなかに貯まるモチモチしたナポリ生地のようなものはこのような状況にはふさわしくなく、軽いスナック的な夜食としてのピザを食べたいというのが理由のひとつだと思われます。
トッピングはナポリのように伝統的にこうではなくてはダメという制約的ではない、それでも昔から伝わる様々なトッピングがあるようです。キノコを載せたり、玉子を割って真ん中に載せたりと色々な味が楽しめます。生地はまったく違いますが、トッピング的にはアメリカンピザに通ずる部分がありますね。

ココで気になるのは、さらに北にあるミラノのピザはどうなんだろうという点ですが、これはわりとナポリピザに近い生地のところが多いようです。メニュー的にもマルゲリータなどがあって、特にミラノ特有のピザがあるという状況ではないようです。

○イタリアの切り売りピザ
通常のピッツェリア(ピザレストラン)以外で良く見かけるのは、「ピッツァ・ターリア」という形式のいわゆる切り売りピザの店です。さすがにナポリでは見かけませんでしたが、ローマやミラノなど都市を中心にたくさんのお店があるようで、イタリアの人も気軽にファストフード風なピザを楽しみたいという指向があるようです。このピッツァ・ターリアの協会やコンテストなどもあるようで、訪れた有名店は誇らしげに表彰状を飾っていました。

夜な夜な集い、おしゃべりを楽しむローマっ子たち。
ピザは欠かせない脇役です。

生地が薄いので何枚でも食べられそうです。

極薄に伸ばした生地に様々なトッピングを載せる。

有名店バフェットのオーナーとスタッフ。

日本からも取材に訪れるほど有名な切り売りピザの店「アンジェロ・エ・シモネッタ」世界ピザ大会チャンピオン。

切り売り店の特徴、四角く焼いたピザを丁寧に切り分ける。

他にも多くの切り売りピザの店があります。