chapter 04

ナポリピザをささえる食材2
オリーブオイル、トマト 篇

オリーブオイルもピザにとって重要な食材のひとつです。ナポリのピザ店では、ピッツアイヨーロ(ピザ職人)が、焼く直前に必ず細い口のオイル差しで一周掛けまわします。
プーリア州、カラブリア州が生産量では有名ですが、ナポリのあるカンパーニャ州でももちろんオリーブオイルは作られています。
訪れた所は小さい家族経営の工場でしたが、村では公共の圧搾機を持っていて、お金を払う事なく、絞ったオイルの数パーセントを納める事で機械を使う事ができるすぐれた共同体システムで運営されていました。
もちろん納められたオリーブオイルは、村が村のブランドで製品化して販売しています。オリーブオイルが生活必需品のイタリア、またコムーネ(共同体)意識の高い国ならではの文化を感じさせます。

そして最後に「トマト」です。イタリア語でポモドーロ(黄金のリンゴの意)と言われるトマトは、実は16世紀に南アメリカから観葉植物としてもたらされた事を起源としています。イタリア料理とトマトは切っても切れない縁があるイメージですがその歴史は意外に浅いものですね。
ナポリではピザにはサンマルツァーノとされていますが、DOC(原産地統制の略で、厳しい制約のもとナポリ近郊の食材のみで作る、ちょっと高級なマルゲリータ)などの上にのせるトマトにはポモドリーノと言われる日本のプチトマトのようなものも使われているようです。もちろんピザソースにはサンマルツァーノの水煮を使用したものが使われます。
元々ナポリはトマトの一大産地で、日本でもポピュラーなサンマルツァーノ種の水煮缶を作る工場がたくさんあり,イタリア中のみならず、世界中へ輸出されます。トマトは夏の野菜なので、一年中稼働している訳ではなく、収穫の季節に一気に作るのですが、シーズン中工場の中は真っ赤に熟れたトマトと選別するイタリアの女性従業員でいっぱいで、その「赤い色」は壮観のひと言です。

たわわに実るオリーブの実。カンパーニャ州はこの州の特有種
ロトンデッラが多いようです。

釜に入れる直前にオリーブをかけ回します。

共同で使用する圧搾機

多くは小規模の生産農家で瓶詰めされています。

イタリアの代表的なトマト"サンマルツァーノ"

エプロンも赤で統一されるトマト缶の工場の作業風景。
圧巻の「赤い」風景です。

市場にもトマトが所狭しと並びます。